緑内障手術
緑内障について
緑内障は、視神経が侵されことで視野が欠ける病気です。
主な原因は「眼圧の上昇」ですが、他にも様々な要因が関係しており、現時点で完治する治療法はありません。
この病気は、初期から中期にかけて自覚症状がほとんどありません。
そのため、症状に気づいた時には既に進行しているケースが多く、手遅れになることもあります。
治療が遅れると失明のリスクが高まりますが、現在では病気の進行を抑える薬や手術があります。
少しでも異変を感じたら、早めに眼科を受診することが重要です。
緑内障の検査
眼圧検査
眼圧の測定方法には、機械を直接目に当てて測定する「接触型」や、圧縮空気を目に吹きかけて測定する「非接触型」などがあります。
緑内障治療の基本は眼圧を下げることなので、この検査は非常に重要です。
隅角検査
検査用のコンタクトレンズを使って隅角の状態を調べる検査です。
この検査により、病気の診断や眼圧が高くなる原因、病気の種類を特定します。
眼底検査
眼底検査では、視神経の損傷具合を確認します。
緑内障になると、視神経乳頭が陥没していきます。
これを「視神経乳頭陥凹拡大」と呼びます。
また、網膜神経線維層の欠損や、視神経乳頭周辺の出血の有無も確認します。
視野検査
視野の範囲を調べる検査です。
緑内障の進行度合いを知るために欠かせません。
初期の段階では、中心部から15~30度以内に視野異常が現れますが、末期まで中心部の視野は保たれることが多いです。
白内障術併用緑内障マイクロデバイス(アイステント)
アイステント(iStent)は、非常に小さな金属製チップ(重さ0.00006g)をシュレム管に挿入することで、房水の流れを改善します。
この金属チップは、MRI検査を受けても問題ありません。
白内障手術後に専用の器具を使って挿入するため、術後の回復が早く、眼圧の低下や視力の改善が期待できる点が大きなメリットです。
緑内障の症状
慢性緑内障
初期には症状がほとんどありませんが、進行すると視野の一部が欠け始めます。
特に中心視野や鼻側の視野が欠損しやすく、放置すると視力の大幅な低下や失明のリスクがあります。
急性緑内障
突然、目の痛みや視力低下、吐き気、頭痛などの症状が現れます。
早期の治療が必要で、放置すると視力に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当院の治療
レーザー治療(SLT)
SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)は、点眼治療で眼圧が十分に下がらない場合や、視野障害の進行が止まらないケースに適した治療法です。
この治療では、レーザー光を線維柱帯に照射してフィルターの詰まりを改善し、房水の排出を促すことで眼圧を下げます。
当院では最新のレーザー機器を導入しており、施術時間は約1分です。
痛みもほとんど感じることなく、安心して受けられる治療です。
さらに、術後に眼圧が再び上昇した場合でも、再施術が可能なため、長期的な効果が期待できます。
線維柱帯切開術(トラベクロトミー)
線維柱帯切開術は、劣化や詰まりが生じた線維柱帯を切開し、房水の流れを改善する手術です。
線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)
線維柱帯切除術は、線維柱帯の一部を切除して新たな房水の出口(バイパス)を作る手術です。
緑内障インプラント手術(Express、Ahmed、Baerveldt)
EXPRESS手術
EXPRESS手術は、初めに緑内障の線維柱帯切除術と同様の手順で進めますが、線維柱帯を切除する代わりに「EXPRESS」と呼ばれる小さな器具を挿入します。
この器具により、房水の流れを一定の大きさで確保でき、房水の排出が安定します。
この方法のメリットとして、虹彩を切除する必要がないため癒着のリスクがなく、前房出血の危険性が低減されます。
また、術後早期に起こりやすい低眼圧症のリスクも軽減されます。
EXPRESS手術は、線維柱帯切開術などで眼圧が十分に下がらない患者様に向いている治療法です。
Ahmed手術とBaerveldt手術
進行した緑内障には、Ahmed手術やBaerveldt手術が適しています。
特にAhmed手術では、眼圧が一定の値になると開く「バルブ付き装置」を眼内に埋め込みます。この装置は非常に小さく、眼に負担が少ない設計です。
眼圧が低くなりすぎた場合にはバルブが閉じるため、手術が効きすぎて低眼圧が発生するリスクを防げます。
Baerveldt手術も同様に、進行した緑内障に適した手術で、眼圧をしっかりと管理することが可能です。