涙道手術(流涙症)
涙道閉塞とは
涙道は目頭の涙点から始まり、涙を涙嚢から鼻涙管を通して鼻腔へ排出する役割を果たします。
涙道が狭くなった状態を「涙道狭窄」、完全に閉じた状態を「涙道閉塞」と呼び、これにより涙の流れが妨げられます。
症状
涙道の流れが悪くなることで、目がうるんだり涙がこぼれる「流涙」症状が現れます。
涙道閉塞は、先天性のものや後天性のものがあり、アレルギー性結膜炎や鼻の手術後に発症することがあります。
また、涙が流れずに溜まることで、感染を引き起こし「涙嚢炎」の原因となることもあります。
検査
眼球表面の涙液量測定
目の表面に溜まった涙の量を測定します。
涙道通水検査
涙点から生理食塩水を注入し、鼻腔へ流れるか確認します。
涙道内視鏡・鼻内視鏡
涙道や鼻の状態を詳しく観察します。
治療
涙管チューブ挿入術
涙道内視鏡を使い、狭窄部を確認して開通させ、チューブを挿入して2~3か月間留置し、狭窄を広げます。
施術は10分程度で、日帰り治療が可能です。
涙嚢鼻腔吻合術
鼻の骨に小さな孔を開け、涙道から鼻腔へ直接通じるバイパスを作ります。
長期間の閉塞や癒着が進んだケースに有効です。
鼻外法
目頭の皮膚に約2cmの切開を行い、そこから骨に到達させて、鼻腔へとつながるバイパスを作ります。
手術後、上涙点と下涙点からシリコンチューブを挿入し、このバイパスを通して鼻腔内に留置します。
シリコンチューブは約3ヶ月後に取り除きます。
切開した皮膚の傷は、3ヶ月ほどでほとんど目立たなくなります。
鼻外法は、ほぼすべての症例に対応できる手術方法であり、適応範囲が広いため、多くの患者様に効果的です。
鼻内法
鼻内法は、涙道内視鏡を用いて、鼻腔内から涙道近くの骨を削り、涙道へのバイパスを作る手術です。
この手術では皮膚を切開する必要がなく、患者様の見た目に影響を与えません。
鼻内法でも、鼻外法と同様にシリコンチューブを涙点から挿入し、新たに作った経路を通して鼻腔内に留置します。
ただし、鼻内法は鼻外法に比べて適応範囲が狭く、涙道の狭窄の程度や閉塞の部位によっては、鼻外法になるケースがあります。